黒姫和漢薬研究所だより

忘年会で忙しい時期に、二日酔いについて、簡単に書きます。
まず、楽しく飲めるのは肝臓が大切です。休肝日を作っておくといいですね。
お酒のアルコールはアルコール分解酵素によって、アセトアルデヒドに変わり、それから、酢酸になって、さらに水と炭酸ガスに分解されます。呼吸や排尿を通して排泄していけば、笊のような飲めますが。飲み過ぎ、或いは体質的にアセトアルデヒドが体内に残ると二日酔いの原因となり、肝臓を傷つけます。
実は、三七人参の血行促進することにより、アルコール分解酵素の働きを活発にして、肝臓を保護してくれると言われます。
　「三七人参」は「金不換」とも呼ばれます。古くから漢方薬として珍重されていました。明の時代に編集された「本草網目」には「血を止め、疼血を留めず、痛みを鎮め、毒を消す」と紹介されています。その効果のほどは「金不換」という別名が物語っています。
　また、肝炎の症状の一つに、黄疸があります。黄疸は、肝臓で作られた黄色の胆汁がスムーズに十二指腸に流れず、血管からにじみ出て起こります。この胆汁の流れを良くして黄疸を改善してくれるのが、シジミやウコンです。ウコンの中のクルクミンという成分が、胆汁の分泌を促進して肝臓を強化してくれるのです。ウコンの価値はここにあります。勿論、お酒はほどほどで一番良いですが、飲んでしまいましたら、早く解毒して、体外に排泄するように対処して下さい。